祇園祭(京都) 函谷鉾 『祭礼幕』 | 闘鶏神社 田辺祭(和歌山)南新町『笠鉾幕』 | |
祇園祭(京都)函谷鉾の「前掛幕」、「後掛幕」、「胴掛幕」は当社が復元しました。
前掛幕(鉾の前方)の中東連花葉文様・ラホール絨毯(1650年、インド北部製)を丹後テクスタイル株式会社にて製作。織物内部にわずかに残された退色の少ない部分から約350年前の色合いや原材料を分析し、オリジナル作成時の柄や配色の間違いもそのままに、忠実に再現しました。 |
重要文化財に指定されている後掛幕(鉾の後方)のうち、緞通部分を約半年掛けて丹後テクスタイルにて復元しました。 |
胴掛幕(鉾の左右両側)は、鉾の左右両側にそれぞれ3種類の同じ幕が掛けられています。写真左から「玉取り獅子文」「赤地花唐草文」「梅に虎文」。 |
祇園祭
八坂神社の祭礼で、日本三大祭(大阪の天神祭・東京の神田祭)のひとつ。最も歴史が古く約1,100年前から行われており、クライマックスとなる32基の山鉾巡行のほか、さまざまな祭事が1ヶ月にわたり行われます。
函谷鉾(かんこぼこ)
「くじ取らずの鉾」といわれ、数ある鉾の中でも、長刀鉾に次いで第2番目に巡行する重要な鉾です。インド緞通や中国緞通の胴掛幕といった懸装品(けそうひん)等、時を超えて世界中から集められた優美な装飾品が魅力の鉾です。
和歌山県の闘鶏神社で行われる「田辺祭」は、華やかな笠鉾の巡行が有名で、「平家物語」にも登場する歴史ある夏祭りです。笠鉾とは山車の一種で、田辺では「お笠」と呼ばれでいます。
南新町の笠鉾の左右を飾る笠鉾幕は、熊野三山の「山の幸」で「静」を、「海の幸」で「動」を表現しています。また、後部には鳳凰が描かれており、3枚とも本金糸、プラチナを使用した豪華な仕上がりとなっております。
原画:潮隆雄氏(日展評議員・現代工芸美術家協会参事・広島市立大学名誉教授)
「山の幸」 | 「海の幸」 | 「鳳凰」 |